テーマ③これからリモートワークを導入する事業者へアドバイス

ー役所を変えていくには上層部からの意識改革が重要であるということをお話いただきました。

秋田氏:特に神戸市が変わり始めたのは、外部人材を入れた効果が大きかったと考えています。

IT系の方をはじめ様々な外部人材が関わるようになり、色々な情報が入ってきました。外から来た人からの「遅れている」という声を聞いたことで、意識や雰囲気が変わっていきました。

加えて神戸市では、特に幹部に対して働き方改革セミナーへの参加を促しています。

このような形で基本的には上の立場の人の意識改革、次に草の根的に下の立場がやっていくことが大切です。

また大きな改革が目に行きがちですが、慌てないことも大事です。先進的にやれる小さなことから作っていきましょう。

参加者からの質疑応答

最後に参加者からの質疑応答を行いました。たくさんの質問がありましたが、今回は2つほど紹介いたします。

ーー改革の旗振り役は誰が担ったのでしょうか?

秋田氏:やはり、総務省出身である市長の存在が大きいです。

元々は札幌市役所や京都市役所で働き方改革をしていたのと、IT好きでどんどん効率化するというスタンスです。外部人材も積極的に取り入れるようになりました。

おかげでだいぶ働きやすくなりましたね。

ーー財務当局の理解はありましたか?

秋田氏:財務当局の理解は結構ありました。財務の立場からすると、効率化によってコストを削減できるからです。

例えば、RPAというロボットが決められた作業を自動で行うシステムがあります。これを小学校教師の通勤手当のチェックで活用しました。

毎年、何千件という申請が来るのに対し、以前は提出された申請書を担当者がGoogleで経路検索を行い、間違いがないか1件1件確かめていました。

間違いがあった場合には余計に確認作業が入るので、かなり面倒です。

これがRPAでデジタル化されたことで、自動でロボットがGoogle検索を行い、仕分けや確認も楽になりました。

結果として、4000あった残業時間が1200時間程度に減りました。削減された費用も相当大きいため、RPAを導入した方が安くなります。

改革することでそれだけ人件費は減らせるため、財務当局にとってはありがたいはずです。

 

おわりに

皆さん、いかがだったでしょうか?

事後アンケートでは参加者の88%が「とても満足」と回答し、「リモートワーク以外の業務効率化事例が聞けて、参考になった。」「ウェビナー初参加でしたが、実際のセミナーとほぼ同じで驚きでした。」などの好評をいただきました。

本セミナーでは神戸市役所の秋田氏より、リモートワークに留まらない業務効率化、働き方改革の事例をご紹介いただきました。

リモートワークの実際や改革のポイントは、多くの自治体にとっても参考になる内容だったと思います。

MAKOTO WILLでは、自治体のリモートワーク推進や業務効率化を伴走しながらサポートいたします。

何かやりたいという想いがある自治体職員の皆さんは、ぜひともお気軽にお問い合わせください!

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