コロナ禍で人の移動が制限される中、説明会を中止したことで募集が集まらず、県全体の採用数が前年を下回ってしまった自治体も報告されています。

 

未だに先が見通せない状況の中、オンラインでの協力隊採用を検討する自治体も多いのではないでしょうか?

 

そんな中、弊社が受け入れを支援した宮城県七ヶ宿町も、オンライン採用へ変更を余儀なくされました。

しかし、オンラインの良さを上手く活用したことで、2回開催した説明会には計31名の申し込みが集まり、2名の採用枠に対し選考の倍率は4.5という実績を納めました。

 

そこで今回は、宮城県七ヶ宿町の協力隊採用を支援した弊社執行役員・島にオンライン採用のメリットやデメリット、採用のコツなどを聞きました。

 

オンラインでの協力隊の採用を考えている自治体職員の方は、ぜひご覧ください。

 

 

株式会社MAKOTOWILL  執行役員 島 征史

東北大学経済学部卒。人材系のベンチャー企業を経て、MAKOTOグループに参画。現在は、飲食店・学習塾・アパレル等、幅広い企業の立上げを、ビジョンづくり・戦略策定・資金調達等の分野からサポートしている。これまで、七ヶ宿町の協力隊の他に、宮城県丸森町の起業サポートセンターCULASTAの運営リーダーを務め、6年間で19社の創業をサポート。

説明会直前にして、オンライン採用に急遽変更

 

宮城県七ヶ宿町は、県内南西部、刈田郡に位置する人口1,323人の町。

福島県、山形県との県境にも接している自然豊かな町ですが、人口減少による人手不足が課題となっています。

そんな七ヶ宿町は、町の変革を求めて新しい事業を創る起業型協力隊を募集することになりました。

 

>>起業型協力隊についてはこちらもお読みください。

“起業型”地域おこし協力隊のススメ 〜メリットから事例まで紹介〜

 

 

ー募集開始の2020年4月頃、宮城県内でも新型コロナウイルスの感染者が増加してきましたよね。最初からオンライン採用を予定していたのでしょうか?

島:当初は東京と仙台での説明会の他に、実際に七ヶ宿町に来てもらうために現地ツアーも企画していました。

自治体職員の方なら分かると思いますが、予算で決まっている以上、何とか計画通りに採用を行いたいと考えていました。

しかし、4月に緊急事態宣言が発せられたこともあり、感染症対策を考えて、やむを得なくオンラインで採用を進めることに決めました。

 

七ヶ宿町の協力隊採用支援を通して分かった、オンライン採用のメリットとデメリット

協力隊の採用は、募集活動、採用活動の2つに分かれます。

募集活動では、当初の予定通り、Twitter、Facebook、日本仕事百貨の3つのメディアに広告を出稿しました。

一方、採用活動では、感染症対策のため説明会の一部と面接をオンラインに変更しました。

 

ー説明会は、①Zoomでのオンライン開催と②仙台会場でのオフライン開催の2回行ったということですが、それぞれ何名の方が参加されたのでしょうか?

①Zoomでのオンライン開催

首都圏の方向けに、元々東京でも説明会を行う予定でしたが、感染状況を踏まえやむなく中止。代わりにZoomを利用したオンライン説明会には、23名の応募がありました。県外の方も参加できる形式を取ったことにより、九州や関東など県外からの参加者も集まりました。

 

②仙台でのオフライン開催

県内の方向けの仙台での説明会には、8名の応募がありました。こちらは宮城県内の感染状況を踏まえ、感染症対策をした上で予定通り実施することができました。

 

 

ー今回の事例を通して、オンライン説明会のメリット・デメリットについてはどう感じましたか?

オンライン説明会のメリットは、2点あると思っています。

 

1点目は、居住地を問わずより多くの方に聞いてもらえる点です。

オンライン開催することで、居住地を問わず多くの方に参加してもらうことができます。

最近だとオンラインイベント自体が増加しているので、コロナ前と比べてオンライン参加に抵抗がない方が増えていることもポイントだと思います。

 

また、実は先ほどの説明会参加者数の他に「説明会に参加できなかったのですが、お話聞きたいです」という方が多くいらっしゃいました。

オフラインのイベントだと大掛かりな機材や準備が必要なため基本的に録画はしませんが、ZOOMではボタン一つで簡単に録画ができます。

録画があると、話を聞きたい方々に当日の内容をそのまま送ることができるため、当日参加できなかった方にも聞いてもらうことができます。

 

2点目は、コストを削減できる点です。

オフライン開催の場合、会場費やスタッフの移動費などが発生しますが、オンライン開催では会場や機材などを用意しなくても開催できるので費用を抑えることができます。

 

一方デメリットは、参加者の温度感にばらつきがあるという点です。

オフライン開催では、参加するために参加者自身が時間やお金を使うため、温度感の高い方が集まります。しかし、オンライン開催では、自宅で気軽に参加できるようになったため、「とりあえず話だけ聞いてみたい」という方も参加されます。

そのため、参加者の間に温度差があり、運営側には場の雰囲気をコントロールする力が求められます。

 

ー説明会の参加者の中から、選考に進みオンライン面接を行ったとのことですが、こちらもメリット・デメリットはありましたか?

応募者の方にとっては、メリットがあると思います。オンラインだと移動する時間や費用も浮くので、実際に足を運ぶ負担がなくなります。

一方運営側にとっては、オンラインだと相手の表情や雰囲気が伝わりにくいので、オンラインでの会話に慣れていない方は不安に感じるかもしれません。

そのため、オンライン面接をする場合は、対面の時以上に相手の受け答えや態度などを注意深く見ることが大切だと思います。

 

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