はじめに

特別交付税を使って、都市部から地方に人を誘致できる地域おこし協力隊(以下、協力隊)。

協力隊の隊員数は増加傾向にあり、2020年では全国で5464人の協力隊が活動しています。

総務省では2024年度に8000人までに増やすことを目標にしており、今後も地方自治体の有力な地域活性化の手段として期待できます。

 

一方で、協力隊を受け入れる側の自治体職員の方の中には、

「これから協力隊を受け入れる予定だが、初めての試みで不安がある」

「協力隊の募集をしているが、欲しい人材からの応募がない」

「任期終了後に定住してもらえない」

など、協力隊制度の活用に課題を抱えている方も多くいらっしゃるようです。

 

地域おこし協力隊は、自治体の中でも雛形がなく自由な仕事である反面、正解例が分からなくハードルが高い制度とも言えます。

そんな中、弊社は、地域おこし協力隊に起業を取り入れる「”起業型”地域おこし協力隊」で、制度を最大限に活用できると考えています。

まだまだ実施例が少ない「”起業型”地域おこし協力隊」ですが、制度を最大限に活用する様々なメリットがあります。

今回は、これまで”起業型”協力隊の採用〜定着までを一貫して支援してきた弊社が、起業型地域おこし協力隊のポイントについて解説していきます 。

 

 

そもそも、地域おこし協力隊が起業していいの?

「地域おこし協力隊が起業をする」と聞くと、「え、そんなことしていいの?」と思われるかもしれませんが、問題ありません。

実は協力隊の活動内容は、制度の狙いである「都市地域から地方への移住・定住」につながる準備という位置付けで、特に指定はありません。

起業型では、協力隊は基本的に自分のやりたい事業をすることができます。

ただし、地域おこし協力隊として活動する以上、地域にとってメリットがある事業を行う必要があります。

そのため、起業型協力隊の活動内容は、「自身が取り組みたいこと」と「地域が望むこと」が重なる事業となります。

 

起業型協力隊を誘致すると、自治体にどんなメリットがあるの?

起業型をオススメする大きな理由は、人材のポテンシャルを最大限に活用できる点です。

協力隊に応募する方の多くは

”自分の力で地方に貢献したい!” 

“地方で自分の夢を叶えたい”

と熱い想いを持っています。

このポテンシャルをいかに引き出し、地域で奮闘してもらえるかが協力隊事業の最大のポイントとなりますが、協力隊を受け入れる自治体の中には、地域や役場の仕事の手伝いなど、単なる雑用をお願いしてしまうケースが少なくありません。その結果、せっかく地域外からやってきた意欲の高い人材のモチベーションを下げてしまうといったような非常にもったいない状況が生まれてしまいます。

一方、起業型協力隊では「協力隊がやりたいことを積極的に受け入れ応援する」という姿勢が自治体に求められます。

「成功するかどうか分からない事業」を応援することは、自治体にとってハードルが高い決断かもしれません。

しかし、協力隊がチャレンジできる機会や環境を作ることで、自治体には4つのメリットが期待できると考えています。

①定住に繋がりやすい

通常の協力隊が定住しない理由の一つに、任期後にやりたい仕事がなく定住が難しい点が挙げられます。

一方で、起業型では事業が成功すれば、任期後も自分自身が作った事業で生活することができます。

 

雇用創出に繋がりやすい

地方の人口減少の要因の一つである若者の地元離れは、賃金が高く安定した需要のある”質の高い仕事”が少ないことが原因だと言われています。質の高い仕事とは、賃金水準が高く、雇用形態が安定的な仕事です。

時代に合った安定して需要が見込めるビジネスが生まれれば、安定した雇用を生み出すことができ、若者の活躍の場を広げることができます。

 

起業することにより法人税が町に入る

事業成功の効果は、数字としても現れます。

協力隊が起業すれば、町に法人税が入り、企業の成長とともにこの法人税も増加していきます。

町の新しいビジネスを育むことで、町を運営していくために必要不可欠な税収の増加にも繋がります。

 

ビジネスで地域課題解決ができる

先ほど述べた通り、起業型地域おこし協力隊は地域の課題を解決するビジネスの実現に取り組むため、ビジネスとしての成功が地域の課題解決にも繋がります。

さらに、町から起業家を輩出することで町のPRに繋がります。

起業ができる地域としてのブランディングが確立すれば、さらに新しい起業家を呼び込むチャンスをグッと高め、町の課題解決や活性化につなげることができます。

自治体と共に地方から日本をおもしろく