今回の首長インタビューは、山形県酒田市の丸山至市長。

酒田市は日本遺産に認定された「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」やさまざまな文化財施設などがある、とても魅力に溢れたまちです。

それ以外にもデジタル化の推進や「日本一女性が働きやすいまち」を掲げ、特徴あるまちづくりを進めています。

酒田市の魅力や、将来の展望について丸山市長にお聞きしました!

 

市長になり、酒田市を賑わいのあるまちにする。「産業振興、人を育てる」を柱に改革を進める。

私が市長になったのは、さまざまな巡り合わせからでした。市の職員として30数年勤めたころ、たまたま総務部長を任せていただけることになりました。その直後、市長が変わり、はからずも副市長を務めることとなったのですが、その市長が急逝したことから急遽市長選に出馬することになり市長を目指した次第です。

 

それまで長く市の職員を務めるなかで、自分の想いとして何か政策を打ち出すことはありませんでした。しかし「こんなまちになったらいいな」という考えを、市長になれば施策に活かして取り組めるかもしれないと思ったことも出馬に至ったきっかけのひとつです。市長に当選させていただいたあとは、「人財と風土が支える産業交流都市、酒田を目指す」を理念に掲げ、まちづくりを行ってきました。

 

酒田市は歴史的にも自由都市として栄えたまちであり、その風土を生かして人やものの交流によって、人口減少による衰退に歯止めをかけ、かつての賑わいを再生させたいと考えました。そのために、「産業振興」「人を育てる」の二つをベースにまちづくりを進めています。

 

やるべきことは産業振興。焦らず一歩一歩実現へ。

市職員時代、私は地元にある東北公益文科大学の設立に関わりました。この大学は「大学まちづくり」という理念を有しています。その中身は簡単に言えば大学がまちづくりに貢献し、まちが大学を支えるというものです。この理念を追求することで酒田市はもっともっと魅力的なまちになると考えています。

 

一般論として産業とりわけ港湾都市、観光でまちを発展させるには、道路や鉄道等社会資本の整備が欠かせません。

しかし酒田市ではその遅れが目立っており、高速道路もミッシングリンク状態にあります。それは地域の力が十分に発揮できていないからなのではないかと考え、打開策としてIT技術や女性の働く意欲の創出、さらには一度酒田市を離れてしまった方から戻ってきていただく仕掛けを作ることなどによって、地域を盛り上げられる人財をもっと多く育てたいと思っています。

 

元気を失いつつあった酒田市をもう一度右肩上がりにするために、まずはこの地域を外に売り込み、人や企業をこの地域に呼び込む必要があります。そうしてきてくれた方から酒田市にお金を落としていただくことで、酒田市の経済にも好影響をもたらすことができます。だからこそ、私が一番やるべきことは産業振興だと考えています。そのためには雇用環境が最も大切です。企業に働く人を供給できなければ企業誘致も進みません。

 

若者や女性、シニアに向け雇用創造を進めるため、IT、女性、再就職それぞれの分野で広範囲にわたって就職意欲を高めるセミナーを実施してきました。「良い人材がいるから酒田市に来てください」と企業に言えるようにしていきたいと考えています。こうした取り組みにより産業振興が実現すれば税収も上がり、それにより福祉の充実も図ることができます。焦らず一歩一歩段階を踏みながら、住みやすいまちにしていきます。