デジタル化の推進へと意識を変革。スピード感を大切に。

昨年までは、産業振興は人や企業の交流でかなうものと思っており、これは観光も同じだという考えで、日本遺産の認定や日本ジオパークの認証を得るなどアピールをしてきました。しかし今回の新型コロナウイルス禍により状況は大きく変わり、交流を武器にすることがしづらくなりました。そのためこれからはデジタル化の推進によって手続きの簡素化やテレワークの導入など、電子化すなわちデジタル変革(DX)が当面の課題になります。

 

酒田市では10月1日付でデジタル変革戦略室を立ち上げ、これを核として官・民・学でデジタル化を推進していきます。行政サービスや市役所業務のデジタル化や電子決済を使う事業者等への支援もはじめますが、これらは電子化を日常ツールとして利用できる世代を増やしていくという狙いがあります。少なくとも60代くらいまでの方には、いろいろな手続きの電子化への抵抗をなくしてほしいと考えています。一方で70代以上の方は対応が難しいとも考えており、そこにはアナログ的な従来型のマンパワーによる手厚い行政サービスを進めていきたいと思います。このようにすべての年代でやり方を統一するのではなく、年代に応じたサービス体制を整えていこうと考えています。

 

コロナ禍により、これまで積み上げてきたものがゼロベースに戻される可能性があります。予定通りにいかない施策も多く出てきます。そのためデジタル化に意識を向け地域と行政それぞれを変えていきたいと思っています。まずは市民向けのサービスのデジタル化ですね。具体的には、一回の手続きで完結できるような行政サービスを増やしていきたいですし、民間も含めていろいろな手続きを簡略化することで、市民の皆さんに幸福感として還元したいと思います。なによりも変革のスピード感が大事で、100点満点を得るために5~10年かけていてはいけません。40点でもいいから、1か月で動き出せる結論の方がいいと考え、多くの施策を進めています。

 

大切なのは人。「つなぐ」をコンセプトに、まちづくりをすすめる。

まちづくりの施策やデジタル化の推進について、いろいろと模索していますが、キーとなるのは成果につなげる行動ができる「人」の存在だと考えています。市役所や地域の力になるような人をどうやって育てていくか、産業、教育、福祉それぞれにおいて、この地域ならではの発想ができて、それを進めていくことができる人財をどうみいだすかです。すべての分野それぞれに人財が育つ風土を作っていくことが重要です。

 

公務員はある種「閉ざされた空間」での仕事が多いので、長く働くと視野が狭まってしまうこともあります。市長という職は外に出る機会も多く、そうしたつながりで得た成果もとても多い存在であるため、「つなぐ」をコンセプトに行動することの重要性を痛感しています。たとえば農業でも関係者だけではなく、異業種の事業者とつながることで新たなビジネスチャンスが生まれます。しかしこれまでそうした仕掛けをする組織がなかったため「サンロク(酒田市産業振興まちづくりセンター)」を作りました。また、市長に就任してすぐに民間から女性副市長を登用するとともに、「女性が日本一働きやすいまち」を宣言して、女性の活躍の土壌を固めていきたいと考えています。そのためIT技術女子のセミナーなど、さまざまなスキルを高めるセミナーを通して女性が活躍する土壌づくりを進めています。

 

失敗を恐れずに、仕掛けをしていきたい。時代の流れに乗り遅れない酒田市へ。

これからはより一層デジタル化が進むと思いますし、SDGs、ゼロカーボン社会の推進などさまざまな時代の流れがあると思います。そうした流れに対し、全国に遅れることなく酒田も進んでいきたいと思っています。税収を上げるための取り組みや、若い方たちの起業・創業支援、そして日本一女性が働きやすいまちづくりの支援など、意識的にその仕掛けをしていきます。失敗を恐れずに取り組み、酒田で暮らす喜びを市民の皆さんに提供できるようがんばってまいります。

 

「つなぐ」をコンセプトに、民間とのつながりを大切にしながらまちづくりを進める丸山市長。

自身の経験をもとに、時代の流れをみながら市民の方の幸せを考える姿勢がとても魅力的でした。

貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました!

 

 

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