副業採用と直接雇用の違い

本業でスキルを磨いた方が、自分のスキルをどこかで活かせないかと副業を求めるようになりました。(参照:副業について考える①)一方、契約方法の選択次第では、せっかくの副業ワーカーのスキルをうまく活かせない可能性があります。

本業を持つ副業ワーカーと、直接雇用者はどのような違いがあるのでしょうか?「副業採用で契約すべきか、直接雇用で契約すべきか」というお悩みを抱える採用担当者様の参考になれれば幸いです。

 

働き方の種類

働き方には大分類として2種類に分けられます。副業として働く際にはどちらかの働き方を選択する必要があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

直接雇用

「直接雇用」とは受任者(労務者)と委託者(企業)が労働条件の一致をもって成立する雇用形態の一種です。労務者が企業の指揮命令に沿って業務を行うといった、従属性が強く関係する働き方だといえます。

正社員や契約社員、パート・アルバイトなどがイメージしやすいのではないでしょうか。

副業採用

「副業採用」は、契約時には「業務委託契約」という形になることが一般的です。「業務委託契約」とは、企業が個人や企業に対してある特定の業務に対して委託を行い、対価を支払うという契約になります。直接雇用とは異なり、雇用契約は結ばないため従属関係がありません。「業務委託契約」には2種類に分けることができます。

 

①請負契約

受任者は成果物を納品することを目的とする契約です。例えば1週間で記事作成を3本納品するといった請負契約の場合、成果物が委託者の意図にそぐわない場合やクオリティが低い場合などは、修正を依頼することができます。

 

②委任契約

成果物の納品が必要なく、業務遂行を目的とする契約です。「請負契約」との違いは納品物の有無によって区別することができます。

 

副業採用と直接雇用では、契約内容がそれぞれ異なるということを示しました。

それでは、副業採用と直接雇用における大きな違いは何でしょうか?

 

違い1.固定費(保証)の有無

契約形態の違いによって、保障内容が変わります。「直接雇用」は雇用契約を結ぶため、社会保険などの保証があります。一方で「業務委託契約」は、契約者同士は雇用の関係を結んでいないので、労務者は基本的に労働基準法の保証を受けることができません。しかし契約内容に従属性が認められる場合は、労働基準法が適用する場合があります。

 

①委託者が受任者に対して指揮命令を行う場合

「業務委託契約」では雇用関係を結んでおらず、あくまで対等な関係です。そのため指示を出すことで受任者が労働者とみなされる可能性があります。契約上、指示は出せません。

 

②社内規則を受任者に従わせようとした場合

社内規則では勤務時間や勤務場所などが定められています。「直接雇用」の場合は従う必要があるのですが、「業務委託契約」では従う必要がありません。

 

③報酬の労務対償性がある場合

業務遂行後の報酬が成果物によって判断されるのか、労働すること自体によって支払われるものかによって判断されます。報酬が時給制や日給制などの場合は従属性が認められる場合があります。

 

(出典:あしたのチーム:https://www.ashita-team.com/jinji-online/category1/9139)

(出典:ベリーベスト法律事務所:https://www.vbest.jp/roudoumondai/other_work/agreement)

 

違い2.コミット度

「直接雇用」の従業員、「副業採用」の副業ワーカーでは、それぞれ業務担当が異なります。それは契約形態や業務への修練度、業務に対するコミット度などが違うためです。業務への関わり方を見ていきましょう。

 

①直接雇用の場合

正社員など企業と雇用契約を結んでいる従業員は今後、企業の将来を担っていく必要があります。そのため知識を増やし、スキルを磨きながら重要な案件に取り組んで成長させます。育成には時間がかかるデメリットはありますが、コストをかけていく分柔軟な対応が要求されるでしょう。

 

②副業採用の場合

副業で採用される場合は即戦力としてすぐに企業の力になることが期待されます。育成コストがかからず必要な時にだけ稼働してもらえるため、企業としては最低限のコストで済み非常に合理的です。副業採用者は他の仕事をしているため、働く時間は「直接雇用」の従業員と比べて短いです。そのため重要度は高いものの、緊急性を要さない案件を依頼することで能力を存分に発揮できるでしょう。

 

(出典:プロの副業:https://profuku.com/sidejobemployee/)

 

まとめ

副業採用と直接雇用の違いをまとめました。

 

副業希望者は「直接雇用」か「業務委託契約」を選択する。
固定費や保障は雇用形態の有無によって変動する。
「直接雇用」は重要でかつ緊急性のある案件を担当する。育成コストはかかる。
「副業採用」は従来の経験を活かし即戦力として結果を求められる。必要なときだけ働いてもらうため、固定費は抑えられる。

 

 

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