第二期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」

2015年を初年度とする「まち・ひと・しごと創生総合戦略」は、2020年からは第2期がはじまります。地域の人口減少や地域経済縮小を食い止めるとともに、「まち」と「ひと」と「しごと」が上手く機能して好循環を生み、地方を元気にすることが目標とされています。

 

第一期の総合戦略では、2つの基本目標①地方への新しいひとの流れをつくる、②若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる、に関してその効果が十分に発現されていないという反省点がありました。この反省点を踏まえ、第二期の総合戦略は4つの基本目標と2つの横断的な目標が立てられました。

基本目標1.稼ぐ地域をつくるとともに、安心して働けるようにする
基本目標2.地方とのつながりを築き、地方への新しいひとの流れをつくる
基本目標3.結婚・出産・子育ての希望をかなえる
基本目標4.ひとが集う、安心して暮らすことができる魅力的な地域をつくる
横断的な目標1.多様な人材の活躍を推進する
横断的な目標2.新しい時代の流れを力にする

東京一極集中を是正するための対策

東京圏への転入者の内訳は、大半が10代後半、20代の若年層です。

 

2019年4月~5月の調査によると、20歳~24歳の地方圏から東京圏への転入理由は、「進学や就職のため」との回答が6割強を占めていました。そこで政府は、第二期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」において、「活力ある地域社会」の実現と、「東京圏への一極集中の是正」に乗り出しています。

 

将来にわたって「活力ある地域社会」を実現していくために、政府は3つの軸を示してます。

 

人口減少をやわらげる

結婚や出産、育ての希望をかなえて生活面の充実を図ること。文化や歴史、街並みといった暮らしやすさを追求することで地域の魅力を育み、人が集う地域の構築を目指すという軸。

 

地域の外から稼ぐ力を高めるとともに、地域内経済循環を実現する

地域の特色ある産業を活用し、世界を含めた域外から稼ぐ力を高めること。さらにそこから得た資本をもとに、地域発のイノベーションや地域企業へ投資することで、地域経済の強化を目指すという軸。

 

人口減少に適応した地域を作る

これからの人口減少社会に適応するための、生活圏や経済圏の維持・確保を目指す軸。

 

 

出典

第2期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」

住民基本台帳人口移動報告2019年(令和元年)結果の概要

若年層における東京圏・地方圏移動に関する意識調査

 

移住施策からの関係人口の増加施策へ変化

総務省によって開かれた「これからの移住・交流施策のあり方に関する検討会」では、「関係人口」に焦点を当てた施策を講じていくことの重要性が議論されました。

 

「関係人口」とは、定住人口や観光による交流人口ではなく、地域や地域住民との関係性を継続的に築いている人々のことを指します。例えば該当地域にルーツがある人、活動の拠点で関わりがある人、地域が好きで定期的に行き来している人などです。

検討会では、地域への移住という形を取らなくとも、「ふるさと」への思いを受け止めて人々と「ふるさと」への関りを継続的に築くことが重要と提言されました。

 

関係人口たちが「ふるさと」へ持つ協力したいという気持ちを受け止めるため、地方公共団体は、地域住民と関係人口がつながりを築くことができる仕組みを構築する必要があります。そのためには、地域の中で支援能力のある自立した中間支援機能が必要不可欠です。

 

愛知県南知多町篠島の事例を見ていきましょう。篠島では人口減少と少子高齢化のため、島民だけではできないことが増えてきました。そこで、①島民が困ったときに支援の協力を依頼する連絡リストへの登録、②「関係人口」と島民が篠島で出来ること・したいことを話し、できることから取り組む、という2つの提案を行いました。このように、市町村が「関係人口」を募集し、賛同してきた人々に対して関係性を構築できる仕組みを提言することにより、継続的につながりを持つことができます

 

(出典:「これからの移住・交流施策のあり方に関する検討会報告書」:https://www.soumu.go.jp/main_content/000568242.pdf)

 

まとめ

いかがでしたか?

 

この記事では、政府の方針の変化についてお話してきました。

以下が今回のまとめになります。

第一期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」から第二期への移行していること。東京圏への一極集中の是正のために、地方で実現していかなければならないビジョンがあること。それに伴い、地方での重要施策が「移住人口の増加施策」から「関係人口の増加施策」へ変化していること。そして、施策を実行するにあたっては、地域の中で支援能力のある自立した中間支援機能が必要になってくる。

 

 

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