6月22日(月)、「地域に飛び出す公務員と元公務員経営者がこれからの公務員キャリアを語る!」と題したオンラインセミナーを開催しました。

著書『自治体職員をどう生きるか』を出版されるなど、多方面でご活躍されている山形市役所の後藤好邦さんをゲストにお迎えした今回のセミナー。

後藤さんは公務員キャリアのあり方について、何を語ったのでしょうか?

開催レポートをお届けします。

セミナー概要

本オンラインセミナーは、元公務員で現在は経営者である弊社代表 菅野と、東北を代表する、「地域に飛び出す公務員」である山形市役所の後藤好邦さんをゲストにお迎えした、これからの公務員のキャリアに関するトークイベントです。

今回は、はじめに後藤さんから役所内外での活動とこれまでのキャリアについてご紹介いただいた後、

・東北まちづくりオフサイトミーティングについて
・著書出版について
・公務員の今後のキャリアはどうなる?

などのテーマについてお話いただき、最後に参加者からの質疑応答を行いました。

司会進行・ゲスト紹介

<司会進行>

菅野 永 / 株式会社MAKOTO WILL 代表取締役

地方銀行、公務員を経て2015年1月にMAKOTOへジョイン。二輪レースで大怪我をした経験から、「残りの人生かけて大きなチャレンジがしたい」とう思いが芽生え、ベンチャーの世界へ。MAKOTO地方創生事業を立ち上げ期から担当し、東北各地で自治体と連携した起業家支援プロジェクトを実施。2018年7月にMAKOTO グループ化に伴い、MAKOTO WIIL代表取締役就任。公務員時代は北海道庁市町村課職員として勤務。道内市町村の行財政運営サポート、道内公営企業の経営支援などを経験。

<ゲスト>

後藤 好邦 / 山形市役所企画調整部企画調整課 課長補佐

1972年生まれ。1994年に山形市役所入庁。納税課、高齢福祉課、体育振興課冬季国体室、企画調整課、都市政策課、行革推進課、企画調整課交通企画係長、政策調整係長を経て現職。政策調整、仙山連携等を担当。

2009年6月に岩手県北上市の職員らと共に「東北まちづくりオフサイトミーティング」を発足し、人・組織・地域・いろいろなものを繋ぎ、東北、そして日本を元気にするための活動を実践中。
2015年4月からは、月刊ガバナンスにて「『後藤式』知域に飛び出す公務員ライフ」を連載中。著書に
『自治体職員をどう生きるか』

 

後藤さんは、本業の公務員以外にも2枚目の名刺として様々な活動をされています。

山形市役所における公務員の立場の活動として
・業務改善発表会を全国ではじめて開催したこと
・日本一である山形市役所の「電子決裁率99%」を担当した際の担当者であったこと

本業以外のキャリア(2枚目の名刺)として
・やまがた夜カツ勉強会(市役所レベル)
・西山形の酒を造る会(市レベル)
・つながる企画委員会(村山地域レベル)
・やまがたイグメン共和国(県レベル)
・東北OM(東北レベル)
・地域に飛び出す公務員ネットワーク(全国レベル)

などの活動をされてきたことをご紹介いただきました。

様々な勉強会や地域活動をはじめたきっかけは、平成17年に関西の勉強会に参加したことそこでもっとレベルの高い人や組織がいることをはじめて知り「このままではダメだ」と感じたそうです。

東北まちづくりオフサイトミーティングとは?

ー後藤さんが発起人で今も中心メンバーである、東北まちづくりオフサイトミーティング(通称:東北OM)についてご紹介いただきました。

東北まちづくりオフサイトミーティングについて
活動の目的 ・まちづくりや地域活性化に向けた人財育成
・被災地・復興支援
メンバー 自治体職員が中心となり、民間企業やNPO、大学関係者や学生などを巻き込みながら自主的に集まったネットワークで構成
・1000名規模(約8割が自治体職員)
活動内容 ・学びの場所の提供(勉強会)
・学び合いの場の提供(ミニ勉強会)
・交流の場の提供(交流会・各種イベント)
IT等を活用した情報共有の場の提供
・被災地とそれ以外の地域のつながりの場
Facebook https://www.facebook.com/TOHOKU.OM/

後藤氏:2009年に3名からはじまった活動が、3ヶ月後には28名、今では1000名規模になるまで広がった一番の理由は、コンセプトとして決めた「敷居は低く、されど志は高く」の存在が大きく、誰でも参加しやすい雰囲気づくりを心がけたことです。

よく「良い活動しているのに周りから理解してもらえない…」といった声を聞くことがありますが、それは周りから共感されていないからだと思います。

共感を発信することがとても大事ですが、そのためには「活動の魅力」だけでなく、「信頼」が必要です。

私は、職務を全うすること、課外活動で得たことを組織に生かすことを意識して活動してきました。

著書出版「自治体職員をどう生きるか 30代からの未来のつくり方」について

ー昨年10月に出版した後藤さんの著書『自治体職員をどう生きるか』について、経緯や出版して感じたことなどをお話いただきました。

 

『自治体職員をどう生きるか 30代からの未来のつくり方』
出版社:学陽書房 価格:1980円(税込)
写真は学陽書房紹介ページ http://www.gakuyo.co.jp/book/b481178.html より

目次
CHAPTER1 自治体職員の人生は30代で決まる
CHAPTER2 30代からのワーク・ライフ・コミュニティ・バランス
CHAPTER3 30代からの働き方改革
CHAPTER4 自治体職員が30代で磨くべき仕事術
CHAPTER5 自治体職員が40代以降も輝くための成長術

自治体職員が自分と地域の価値を上げるための実践術を綴った、まさに公務員キャリアの指針となるような一冊です。

 

ー出版に至った経緯は?

後藤氏:『公務員1年目の教科書』の著者である小金井市の堤直規さんと学陽書房の編集担当者である村上さんとの間で、「役所人生が大きく変わるのは30代で、そこで腐るか、前向きになるかで大きく分かれる。30代の公務員が読んで人生が変わったと思ってもらえるような本をつくりたい。それなら後藤さんが適任だ!」という話になったそうで、私にメールがきました。

私は基本的に、人の生き方は自分で決めるものだと思っていますが、私の経験が人生を決める際の参考になればと思い、執筆することにしました。

 

ー出版して思うことは?

後藤氏:本で自分の考えを伝えるということは、この本に対して作者として恥ずかしくない生き方・働き方をしていくという責任を持つことだと思いました。

プレッシャーにも感じますが、これからも恥ずかしくない生き方・働き方をしていきたいです。

公務員の今後のキャリアはどうなる?

ー最後のテーマでは、これからの公務員のキャリアについてお話いただきました。

後藤氏:これからの公務員キャリアのキーワードは「ふくぎょう」です。

生駒市の副業に関する取り組みを受けて、公務員の間でも副業が意識されるようになってきましたが、公務員には3つの「ふくぎょう」の考え方があります。

公務員の「ふくぎょう」

副業 セカンドビジネス
福業 趣味的活動
複業 パラレルキャリア

このうち、セカンドビジネスのお金儲けをやるためだけの副業は公務員には認められてない活動です。「副業」か「複業」で公益的で地域貢献に資する活動を継続するためにお金をもらうというのが、公務員における「ふくぎょう」の考え方だと思います。

ーまた後藤さんによると、成熟社会においてはワーク・ライフ・コミュニティ・バランスの考え方が重要であると言います。

成長社会から成熟社会へ
人口増加 → 人口減少
税収増加 → 税収減少
画一性  → 多様性
富の分配    → 負担の分配
協働      → 総働

後藤氏:成熟社会において多様なセクターと力を合わせてまちづくりに取り組むためには、多様な価値観や多様な人をつなげる力が求められます。

そのためにこれからは、ワーク・ライフ・コミュニティ・バランスの考え方が重要になると思います。

おわりに

いかがでしたでしょうか?

今回のセミナーには110名の皆さんにご参加いただき、質疑応答でも20近くの質問がありました。

また事後アンケート回答者の95%の方が「とても満足」「やや満足」と回答し、「ネットワークを生かして仕事だけでなく人生を豊かにしている様子が大変参考になった」「自身の公務員としてのキャリアを考えるきっかけにできた」などの感想をいただきました。

MAKOTO WILLでは今後も、自治体職員向けのオンラインセミナーを開催していきます。

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