”自らのまちを、自らの手で育てる”意識を醸成

行財政に限界がある現代において、特に重要なのはまち育て戦略だと語る髙橋市長。

その原点は市長に就任する前、今から約20年前の出来事にあるそうです。

「以前は、市内16の地域の公民館に職員が1人必ず張り付いて、住民の相談に乗るほか、いわゆるまちづくり全般をその1人の職員だけで担っていた時期がありました。

そうすると、その職員に頼りきりになってしまい、住民自らが『自分のまちについて考え、まちを作っていこう』という意識にはならないという状況がありました。

そこで、今から約20年前に、公民館を『地区交流センター』として、まちづくりの拠点と生涯学習の拠点とし、地域の自治組織に指定管理をしてもらうことになりました。

始めはギクシャクする場面もありましたが、次第に『自分たちの地域の将来は自分たちで考える』という意識は強くなりましたし、『考えたからには実践しよう』という意識も醸成し始めました。

この出来事と同じように、地域拠点の整備も、その地域の住民たちが自分事として取り組まなければなりません。

そうすることで、自分の地域に対する誇りが生まれ、次は『地域を今よりももっと良くしよう』という意識が芽生えるという好循環に繋がると思っています。」

 

 

地域資源を活用し、全国に北上市を発信するビジネスを作る

「地域ごとの都市計画を作っている都市の代表事例として、アメリカのシアトルが挙げられます。

5年ほど前にシアトルに視察に行ったのですが、それぞれのエリアごとに、まちのコンセプトが全く違っていました。

自然を大事にしたエリアや、ショッピングのためのエリア、それからアカデミックなエリアなど……。

それぞれの地域住民たちが、その地域のあり方を考え、特色のある素晴らしいまちを作り上げたことが伝わってきました。

加えて、マイクロソフト、スターバックス、アマゾンといった企業は、みなシアトル発なんです。

スターバックスは一軒の小さな店舗から始まりましたし、アマゾンは町の空き倉庫を使って何か出来ないかと考えた結果、あのサービスが生まれました。

どちらもシアトルの資源を使い、シアトルのライフスタイルを世界に発信している企業だと言えます。

北上市が今目指そうとしているのが、上述の名だたる企業と同じように、地域資源を活用した北上発のライフスタイルを全国へ発信すること。

それを叶えるために『ライフスタイルデザインプロジェクト』を2014年に立ち上げ、このプロジェクトから新たなビジネスや商品を生み出そうとしています。

多くの人が北上市で新たにチャレンジし、北上市を全国に押し上げるような企業が生まれるよう環境を整えていきたいです。」

 

 

北上市や地域の可能性を信じ、積極的に住民自治を推し進める髙橋市長。

「あじさい都市」構想には、これからの地方都市にとって重要な要素が詰まっていると感じました。

貴重なお話をありがとうございました!

 

 

【一関市長インタビュー】世界初の加速器・国際リニアコライダーを東北へ、新産業、技術の集積地に  ←|

その他の記事を読む 

自治体と共に地方から日本をおもしろく